敏腕PMブログ

‘要件定義’ カテゴリーのアーカイブ

業務から逃げない

2008 年 11 月 6 日 木曜日

すごーく技術的に高いレベルのスキルを持っているエンジニアが、
「システムのことは分かるけど、業務は分からないので、、、」
と言って業務仕様を理解しないケースがあります。

・業務仕様の詰めはプロジェクトマネージャーの仕事、
・詰まった仕様をシステムとして実現するのがエンジニアの仕事
という暗黙の前提があるのかもしれません。

でも、
業務仕様を理解しているエンジニアってものすごく強いんです
1人でお客さんと仕様を詰めて、開発までできる。
もう少し大げさに言うと、「構想と具現の両方ができる」

僕は昔プログラミングをしてましたが、今はもうスーパーエンジニアの方々には
到底適わないので、やっぱり実装できる人は強いなーといつも感じます。
さらに業務の奥深くまで理解していたら、鬼に金棒です。

プログラマー⇒SE⇒PL⇒PMとキャリアを重ねていく上で、
必ず技術的な部分だけでなく、お客様の業務を理解しなければならない局面に出会います。
その時にぜひエンジニア魂の強い人は業務から逃げないでほしい

ITコンサルの世界では必然的にお客様の業務を理解しないといけないのですが、
若いときにバリバリのシステム開発に携わった人は
30代以降ものすごい力を発揮します。
なので、優秀なエンジニアこそ業務から逃げないでほしいのです。

コミュニケーション能力を高める その4

2008 年 10 月 5 日 日曜日

・相手の言っていることが理解できない
・こちらの意見が伝わらない
・勘違いされてしまった
等々の「ミスコミュニケーション」は日々起こるものです。

特にお互い知り合ってから歴史が浅いと起こりますね。
「あの人とは価値観が違うから仕方がない」
とあきらめるのは簡単ですが、仕事だとそうも言ってられません。

ミスコミュニケーションをなくしていくことも
プロジェクトマネージャーの重要な仕事の一つです。


僕がよくミスコミュニケーションに出会ったときに考えるのは、
なぜ自分と相手の考え方が違うのか?
という部分です。
目の前の議論で意見が食い違っていても、その事象だけに絞るのではなく、
もっと範囲を広げて原因を探ります。

・幼少期の体験
・家族構成
・経験してきた会社のカルチャー
・今までの仕事スタイル
・仕事とプライベートのバランス
・モチベーションの源泉
等々ざーっと思い浮かぶ部分を挙げて、相手が「なぜその考えや行動に至るのか」
を探ります。

「なるほどそういう考え方の人もいるんだなー」
の連続ですね。
これをずっと続けていくと自分が歳を重ねるごとにより多くの人を理解できるようになる
気がしてちょっと未来が楽しくなります。

量から質への転換

2008 年 7 月 31 日 木曜日

今日はちょっとした「気づき」のお話です。

仕事ができるようになるためには、
「まずは量をこなせ、それから質を考えていけ」
というメッセージを見かけます。

サイバーエージェントの藤田さんも、著書の中で、
若いころはまず量をこなすことに専念した、
と言っていました。

最近の僕も仕事量が以前よりは増えてきたので、
量をこなしている状態が続きました。
ただし、量をこなすからといって、これまでの仕事の質を落としたくないので、
質を保ったまま量をこなそうという状態が続きました。

「量は増えているけど質を保つ」ということは、実質的には質が上がっていることに
なります。
(単位時間当たりの作業の質が上がっている)

なので、“量をこなす”ことは、質を考えながら続けていると、おのずと“質を上げる”
ことにもつながるんだなー、と最近気づきました。

今までは、
・量を追い求めるんだったら質は落とさなければ
・質を求めるから量は少なく
といったような量と質のトレードオフの考え方を心のどこかに持っていた気がしますが、
最近の仕事の中で考え方が変わってきました。

「量をこなし続ける先に、質の向上がある」
僕の量から質への転換の解釈です。

プロジェクトの状況を判断するヒント②

2008 年 7 月 24 日 木曜日

以前、プロジェクトの状況を判断するヒント でプロジェクトの状況を
メンバーからの質問で判断する、ということを書きました。

今回は第2弾です。
プロジェクトマネージャーが実際にプログラミングを行うことはまれだと思います。
普通は要件定義や設計で、その後の実装はメンバーに任せるのが一般的です。

でも、システムはプログラムで動いていて、そのプログラムは最終的には0か1かの世界です。
プロジェクトマネージャーがいかにすばらしい設計をしても、
システムがバグってしまうと全てが水の泡になります。

最後はやっぱりエンジニア頼みなんですね。
でもエンジニア任せではダメです。
いつでもシステムの品質に目を光らせなければなりません。

そこで、状況判断のヒントですが、それはバグの内容で判断するというものです。
僕はRedmineというバグトラッキングシステムを使っているのですが、
バグが発生し、解決し、終了するサイクルが全てメールで飛んでくるので、
今どんなバグが出ていて、どこでメンバーが手こずっているのか、が
メールを読んでいるだけで分かります。

1つのメールを読むのが2秒くらいなので、100件あっても200秒しかかかりません。
重要なバグや、仕様にかかわる部分はメールを読んだ瞬間にRedmineにアクセスして、
メンバーへ仕様を伝えることができます。

いいバグが出始めたな」とか「このレベルのバグが出ているようではまだまだだな」とか、
1人でいろいろと状況を判断しています。

なので、質問とバグ、これがプロジェクトの状況を判断するヒントですね。

他人事を自分事に

2008 年 7 月 23 日 水曜日

・情報共有とは具体的にどうすることか
・顧客視点にはどうしたらなれるか
・責任感とはどこから生まれるのか

これらの問いに対する一つの答えが、「他人事を自分事に」することだと思います。
アートディレクター、佐藤可士和さんの本で出てきた言葉です。

社内で朝礼や会議があるのは、情報を共有するためで、
それは他の人がやっていることを、自分も知る、考える必要があるから。

顧客の視点に立つということは、顧客が抱える課題を解決するために、
もし自分がお客様と同じ状況に置かれたらどうするか、を考えること。
正論だけでは通用しなかったり、社内政治まで考えるべきときもある。

責任感の強い人は、自分に与えられた仕事は完璧に仕上げ、
かつ他人から頼まれたことも手を抜かず高いOUTPUTを出す。

プロジェクトの現場でいうと、
・メンバーはリーダーのことを自分事に
・リーダーはメンバーのことを自分事に

考える必要があります。
(双方向の理解が不可欠)

特に忙しいとき、頭にかっと血が上ったとき、
は合言葉にするとよいと思います。

他人の大変さ、というのが自分のことのように分かる仕組みを
プロジェクトマネージャーが作れるとよいですね。

営業とプロマネの接点

2008 年 7 月 18 日 金曜日

プロジェクト開始前には通常「営業フェーズ」があります。
基本的にはプロジェクトマネージャーではなく、営業担当者が
お客様とどのようなプロジェクトにするのか、の大枠を決めます。

プロジェクトマネージャーはある程度 ”案件化” する可能性が
高まってきた時点で、営業にも関与します。

ここで注意しないといけないのが、“見積り”ですね。
営業担当者は仕事がほしいあまり、安い金額で提示してしまうことがあります。
もしくは口頭で値引いてしまうとか。

プロマネの重要な仕事として「見積りチェック」というのがあります。
これはプロジェクトが始まる前にやる仕事ですので、
自分で営業案件にアンテナをはっておかないと、関与するタイミングを逃します。

営業担当者⇔プロジェクトマネージャー の接点は
見積書になります。
2人で相談してコンセンサスが取れれば強力なタッグですね。
逆に全く接点がなければ、コミュニケーション不足で
プロジェクト開始当初からつまずく場合があります。

PMとしては「営業がこんな安い金額で受注したから利益が出ない」
営業としては「せっかく受注したんだから、この金額で利益出せ」
というような互いの考え方の違いから溝ができてしまいます。

プロジェクトマネージャーも営業に無関心であってはなりません。
プロジェクトを成功させるには、開始前からの準備が必要です。
”見積書”が営業担当者との接点なので、積極的に見積りチェックを行いましょう。

人を増やせば解決する?

2008 年 7 月 16 日 水曜日

プロジェクトが忙しくなってくると、
「人が足りませーん」
とメンバーが言うことがあります。

僕はいつも、”本当に人が足りないの?”と思います。
・仕事の進め方に問題があるのでは?
・1人1人の生産性が低いのでは?
・簡単なことを難しくしようとしてるのでは?
たくさん疑問が出てきます。

人を増やすと言うことは、
・引継ぎを行うため既存メンバーの時間が取られる
・情報伝達速度が低下する
・お金がかかる
等々色々な問題があります。

ではプロジェクトが忙しくなってきたときに、プロジェクトマネージャーは
何をすべきなのでしょうか。

僕の応えは「仕事を減らす」です。
自分の仕事もメンバーの仕事も意図的に減らす方向に持っていく。

・難しい機能を簡単に実装する方法を考える
・作成ドキュメントを必要最低限に絞る
・お客様にテストを手伝ってもらう

仕事を減らす工夫はたくさんあります。
プロジェクトが終盤にさしかかると要望も増えます、バグも出ます。
なので意図的に仕事を減らさないと、予定通りいかないのです。

”人を増やすのではなく、仕事を減らす”
発想の転換といったところでしょうか。

あと1ヶ月しかない、ではなくまだ1ヶ月ある

2008 年 7 月 11 日 金曜日

納期が近づいてくると誰でもあせるものです。
最近メンバーから「あと1ヶ月しかないですよー」
という声があがってきました。

僕は、「違う、あと1ヶ月もある」 と伝えました。
メンバーに1ヶ月で何をやるべきか、を伝えるのが
プロジェクトマネージャーの役目です。

”1ヶ月”という期間に意味は無く、そこに意味を与えるのは
自分達です。

追い込まれた時こそマインドはポジティブに、
今できることをコツコツやる。

最後の追い込みは、みんなバグ修正や要望対応への
スピードが格段に速くなります。
「慣れ」とか「成長曲線」っていうのはなかなか侮れません。

スケジュールは守られるためにあります。
学校の宿題も、システムのカットオーバーも、
なんだかんだで最後はギリギリ間に合うものです。

伝えたかったのは、
“ネガティブなイメージをポジティブにとらえ直す”
プロマネは悩んでたらきりがないですから。

経験がない。だから・・・

2008 年 7 月 7 日 月曜日

以前こんな言葉を聞きました。
「提案書を書いたことがないから、書けないです。」
せっかく上司から提案書作成を依頼されているのに、
自分からチャンスを逃しています。

たぶん自信がなくて、自分が書いても良いものが書けない
といった不安があるのでしょうが、
上司からするとそんなことどうでもよい。
新しい仕事を任せて成長の機会を与えています。

仮にミスをしてもそれほど大きいことはありません。
大抵上司はリスクヘッジしているものです。
できなくても提案書は誰かが書きます。

どこかでこんな言葉を聞きました。
“自分が克服できないレベルの課題は与えられない”
言い方を変えると、今抱えている課題は必ず解決できる
レベルのものである。

エンジニアにはエンジニアが解決すべき課題が与えられ、
プロマネにはプロマネが解決すべき課題が与えられ、
社長には社長が解決すべき課題が与えられます。

エンジニアにいきなり経営戦略を考える、という社長が
取組むべき課題は与えられません。

“経験がない、だからやらない”
ではなく
“経験がない、だからやる”

個人や企業の成長において、大切なマインドだと思います。

プロジェクトマネージャーも守(しゅ)・破(は)・離(り) 

2008 年 7 月 4 日 金曜日

守・破・離(しゅ・は・り)とは、江戸時代の茶匠川上不白の言葉だそうです。
武道や伝統芸能の世界でよく聞く言葉です。

◆守破離の定義
守⇒「師匠の教え、型を守り、習熟すること」
破⇒「師匠の教えを完璧にマスターした後、ほかの流 派の教えを請い、習熟すること」
離⇒「自分の体の中でいろいろな流派を熟成させた結果、自分なりの流派を作り出すこと」

昨日書いた ”はじめはモノマネから” は、「守」にあたります
プロジェクトマネージャーになるまでの成長過程も、守・破・離です。

◆プロマネに至る守・破・離
守⇒「他人のモノマネをしてスキルを積んでいく段階」
破⇒「モノマネしたスキルを応用して自分で試行錯誤する段階」
離⇒「試行錯誤した結果、自分に最適なマネジメント方法を確立する段階」

“はじめはモノマネから” ですが、 “いつまでもモノマネ” ではダメです。
師匠の技を盗んだ後は、師匠を追い越し、自立しなければならないのです。

「教えて下さい」の質問フェーズから、
「この方法はどうですか?」の提案フェーズに移り
「自分で考えてやってみます」の自立フェーズに至る

僕も昔は先輩プロジェクトマネージャーから、
「早く成長してくれ。同じ目線でプロジェクトの課題に対して議論したい」
と言われていました。

武道も伝統芸能もプロジェクトマネジメントも、根底に流れる思想は似ていますね。